【秋刀鮪だし 宣久(せんきゅう)】「奇跡の醤」で、サンマラーメンをいただく!横浜サンマーメンではない!
先日、「ラーメンの鬼」故佐野実氏の愛弟子の店(→第24話 支那そば 孤高)を教えてくれた千歳烏山の麺大好き社長。
今日は、「さんま」ラーメンのお店を教えてくれた。
千歳烏山から下北沢に戻る途中、京王線を芦花公園(ろかこうえん)で下車する。
ここが芦花公園か。いつも通ってはいるが、降りたことはなかった。
しかし駅前に公園はない。ちょっと離れたところにある、明治の文豪、徳富蘆花の旧宅「蘆花恒春園(ろかこうしゅんえん)」の周りにある公園全体を「芦花公園」と言うらしい。
おっと、公園より、今の自分は「さんま」ラーメンだ。お店に急ごう。
駅の北口から、昔ながらの商店街を1、2分歩いて、信号を左折する。
すると住宅が増え、お店がなくなっていく。
駅からそんなに離れていないのに…。
うーん、「さんま」ラーメンのお店は本当にあるのだろうか。
と思いながら進んでいくと、右側に目指すお店があった!
店の看板は「秋刀鮪だしラーメン 宣久」。
お店を教えてくれた社長は、横浜の「サンマーメン」じゃないよ。「にしんそば」の「にしん」みたいに、上に「さんま」がのっている訳でもないよ、と言っていた。
看板からすると「秋刀魚(さんま)」出汁(だし)ということか。
さらに「秋刀鮪だし」ということは、「鮪(まぐろ)」も出汁に使っているのか。
入店すると、L字型カウンター。席数は10席ほど。広くはない。
券売機の前で、ちょっと迷う。
「オススメ!」の、チャーシュー3枚・味玉付きの「特製しょう油ラーメン」にするか、
チャーシュー1枚・味玉付きの「しょう油味玉ラーメン」にするか。
「おすすめ」の言葉につられるが、「さんま」ラーメンは今日が初めて。
ちょっと遠慮して「しょう油味玉ラーメン」のボタンを押す。
着席をして「お宝」を待つ。
目の前の当店のポリシーが書かれた貼紙を見ると、「岩手県陸前高田市の八木澤商店のしょう油を使用」と書いてある。
顔を上げると壁に「八木澤商店」のポスターも貼ってある。
ん?「八木澤商店」?「陸前高田の八木澤商店」といえば、2011年の東日本大震災で壊滅的な被害を受けた後、奇跡の復活を成し遂げた、名門の醤油蔵元では!?
ポスターをよく見ると「Since1807」と書いてある。そうだ、200年の伝統を持つあの「八木澤商店」だ!
そして、5分ちょっとで「お宝」が登場した。
おー、保守本流。ベーシカルなしょう油ラーメン!
最近、味玉がまるごとひとつが乗っているラーメンを食べる機会が多かった。
2つに切られてきれいな並べられた味玉に、食欲が刺激される。
「なると」もまたベーシカル。なつかしい感じがしていい!
いただこう。まずは「スープ」をひとすくい。
うまっ!!
クセがなく、「さんま」の旨みが、鶏ガラと一緒になって、キレのある「名門しょう油」のエッジを丸くして、すっきりとたしたスープに仕上がっている。????
う~ん、いろいろなことを一度に言うのは難しい…。落ち着こう。
いろいろなものが秘められ、凝縮され、すっきりして、とてもうまい!!
といういうことか??
では「めん」もいってみよう。 店内の貼り紙には「全粒粉入りの自家製麺」と書いてある。
よし、いただこう。ストレート系の細麺だ。少しグレーかかり、黒い小さなつぶも見える。
全粒粉入りのオリジナルな麺か。すすっ。
おー、香ばしい、そしてすっきりとしたいい味わいだ。「日本そば」のような感覚さえ覚える。
よしチャーシューもいってみよう。ぱくり。
おー、うまい!パサパサ系ではなく、しっとり系。脂が適度にのってメチャうまい!!
遠慮せずに、チャーシュー3枚の「特選しょう油ラーメン(950円)」にしておけばよかった。
反省もしながら、「名門しょう油」と「さんま」出汁のスープもじっくり味わい、完食!
ごちそうさまでした!とお店を出る。
「さんま」ラーメンはこういう味わいか。クセや、くさみはなく、旨みのあるいい味わいだ。勉強になった。覚えておこう。
京王線沿線にはいろいろなラーメン店がありそうだ。また教えてもらおうと、芦花公園の駅に向かう。
しかし、震災から「奇跡の復活」を成し遂げた、岩手陸前高田の八木澤商店の醤油を、ここでいただけるとは思わなかった。
この間、三陸鉄道リアス線全線復旧!のうれしいニュースもあった。
(三陸鉄道ホームページより)
釜石市に「ふるさと納税」もやってみた。がんばれ東北!がんばれ岩手!
【秋刀鮪だし 宣久】
世田谷区南烏山3-24-7
11:30-14:30 18:30-21:00 水曜定休
(注)営業時間等、最新情報はお店にご確認ください。
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