【あぶらー亭】油そばビギナーもオッケー!クセになりそうな「あぶら~麺」とパラパラチャーハン!
千歳烏山の麺好き社長は、いつも京王線沿線のうまいラーメン店を教えてくれる。
社長:お疲れさま。ところで…
木村:はいっ!(おっ来た、来た!今日はどこだ?)
社長:木村君は「油そば」って好き?
木村:はぃ…
うっ、ウイークポイントをつかれた。決して嫌いという訳ではない。
「油そば」「まぜそば」は、今まで食べる機会がほとんどなかった。
いや違う。正確に言えば、同じメニューに載っている「ラーメン」や「つけ麺」を優先してしまい、食べる機会を逸していた…。
社長:あっ、ダメかな?
木村:いや、そんなことは。機会が…
と言いかけると、
社長:そう、それじゃよかった。昔からある、うまい店があるから行ってみたら!
木村:はぃ…。
社長:桜上水にある「あぶらー亭」。商店街を通ってすぐ。看板とか目立つからすぐわかるよ。
ここの「あぶラーメン」はクセになるうまさ。「チャーハン」もなかなかイケるよ!「半チャーハン」セットで食べてみて! と。
う~ん、予期せぬ方向に話がまとまってしまいそうだ…。しかしスーパーサラリーマンとしては、お取引さまファースト!
「はい、ありがとうございます。是非行ってまいります! 」と言って取引先を出る。
とは言ったものの、自分は「油そばビギナー」。「油そば」の正しい食べ方がよくわかっていない…。
こんな状態でお店に行ったら、社長にも、お店にも失礼。せっかくのうまいお店、自分としても残念だ。どうしよう…。
そうだ!
シモキタにも「東京油組総本店」があった。
「油組」と言えば、「油そば」の有名チェーン店。
よし、今日はまずシモキタの「油組」でを短期集中講座。
食べ方をマスターした上で、明日、社長おすすめのお店に行こう。
これなら社長にも、お店にも失礼なく、自分も満足できる。三方よし!そうしよう!
シモキタの「油組」に到着。外の券売機で「油そば並」を買って、入店する。
テーブルを見ると、あった!食べ方のマニュアルだ。さすが人気の有名チェーン、頼りになる!
そしてマニュアルを見ながら、「油そば」の食べ方の短期集中講座を開始する。
マニュアル①
熱い間にお酢とラー油を丼に回し入れてください。
油そばにはお酢とラー油が欠かせません。初めての方は、並盛りなら2周、大盛りなら3周、W盛りなら4周、かけてみてください。
マニュアル②
すぐによくかき混ぜる。熱いうちにタレとお酢・ラー油が麺とむらなく混ざるよう、よく混ぜてください。
マニュアル③
熱いうちに召し上がれ!
よし、オッケーだ!これで短期集中講座は無事終了!では、いっただきまーす!
そして翌日、京王線を桜井上水駅で降りて「あぶらー亭」に向かう。
駅前の商店街をまっすぐ進むと、甲州街道。そして右を見ると、
おー、ここだ。社長が「お店は、看板とかですぐにわかるよ!」と言っていたが、まさにその通り。
こってり感のある、年季の入った、インパクトある店構えだ。
そしてドアを開けると、「いらっしゃいませー!」とびっくりするぐらいの元気な声。
なかなか気持ちのいいお出迎えじゃないか!
そして入店する。
店内もこってり、年季が入っている感じだ。コの字型カウンター席のほか、テーブル席もあって結構広い。
お客さんは男性客が多いが、女性のひとり客もいる。テーブル席には男子高校生3人組も。人気店らしい、幅広い客層だ。
そして自分はカウンター席に座り、メニューを見る。
「あぶラーメン」は、正しくは「あぶら~麺」か。
社長からすすめられているのは「あぶら~麺」と「チャーハン」のセット。これで十分だろうが、気合いを入れてガッツリいきたのなら、チャーシュー増しの「チャーシューあぶら~麺」にすればいい、とのことだった。
「あぶら~麺」と「チャーシューあぶら~麺」どっちにするか悩む。
しかし今日は初訪問。無理せず、まずは「あぶら~麺と半チャーハンのセット」にしておこう。
注文すると、すぐに「スープ」が到着した。続いて「半チャーハン」も。なかなかいいスピード感だ。
では、まずはスープをひとくち。すすっ。
おっ、いい味!ちゃんと出汁をとったスープじゃないか!
続いて半チャーハンをいただく。
おー、パラパラ系!玉子、チャーシュー、ねぎ、具もしっかり入っている!
そして、パクリ!
うまいっ!しっかりとした、いい味付け!量が多めなのもうれしい!
調子にのって、チャーハンをバクバク食べていると「あぶら~麺」が登場した!
おぉー、これが「あぶら~麺」か!
麺の上には、チャーシュー、なると、メンマ、ねぎ、揚げネギがバランスよくトッピングされている。
チャーシューをつかんでみると、ぶ厚い。満足できるボリューム感だ。
麺からは湯気が出ているので、あつあつ出来立てなのがわかる。
さあ冷めないうちに、いただこう!
おっ、カウンターの上には「お酢」と「ラー油」があるぞ。
さあ、油組での「短期集中講座」の成果を試すぞー!と右手でお酢を取ると、右となりのお客さんにも「あぶら~麺」が到着。
するとそのお客さんは、何もかけずにそのまま麺を一気にかき混ぜ、がぶりと。
あれれ…?「短期集中講座」で学んだセオリーが…。
「①かける」→「②まぜる」→「③がぶり」じゃないの~??
「油そばビギナー」につき、動揺が走る。
しかし、その時ちょうど店員さんと目が合った。よし、助けを求めよう。
右手お酢、左手にラー油を持って、「これまぜる?」とジェスチャーを店員さんに送る。
すると店員さんは笑顔と元気な声で「どうぞー!」と。
おー、よかった。セオリーどおりで大丈夫そうだ。
多分となりのお客さんは、油そばのプロフェッショナル。プロにはプロなりの食べ方があるのだろう。
ビギナーの自分は学んだどおりのセオリーで、いただいてみよう!
①お酢とラー油を軽く2周!
②そしてまぜる。よし、出来た!
③そして熱いうちにいただく。ぱくり!
うっ、うまい!!
丼の底にあった醤油系のタレがお酢とラー油と混ざって、すごくいい味になっている。
これが、ぷるんとした、中太麺に絶妙にからみつくから、むちゃくちゃうまい!
油っぽさはなく、とてもマイルド。しかもコクのある味わいだ!
さらに麺にくっついて来る「ねぎ」「揚げねぎ」もいい!
おっ、ねぎが来た。今度は、揚げねぎだ。おっ、次は一緒にか!と多彩なアクセントを楽しめる。
うまさとアクセントを楽しんでいると「忘れてませんか?」とメンマと目が合う。
「いやいや忘れていませんよ」とパクリ、あま噛み。
さらに、こちらをじっと見ているメイントッピングの「チャーシュー」!
「いやいや、君のことこそ絶対に忘れませんよ!」と肉厚のチャーシューをガブリ!
おぉー、しっとりジューシー、ボリューミー! うまいっ!
おっと、悲しそうな「なると」。「ごめん、ごめん」と言ってぱくり。
麺と、タレと、トッピングたちがからみ合って演出してくれる見事な旨さ!
あっという間に完食してしまった!
もちろん、チャーハンもスープも残っていない。
「あぶら~麺」、これは気に入った!社長が「クセになる」と言っていた意味がわかる。
うまいし、食べやすい。油そばビギナーの私でもそれがよくわかる。
次回は、さらにガッツリと「チャーシューあぶら~麺」の半チャーハンセットにしてみよう!
「混ぜ方」も、となりの「プロ」のお客さんように、いろいろ試してみるのもおもしろそうだ。
ごちそうさまー!と会計を済ませ、 大満足で席を立とうする。
すると、びっくり!「大事件」が発生した!
なんと、店員さんがドアに向かって猛ダッシュしてくる!
もしかしたら、「食い逃げ客」と間違われたか!?
いやいや、会計は今、ここで済ませたし、不審な行動はとっていない。
「会計は済ませたけど…」と言いそうになると、店員さんは満面の笑み。
そしてドアを開けてくれて「ありがとうございましたー!」と。
おー、プライスレスのサービス満点のお見送りだったのか!
確かに入店以来、当店の接客は素晴らしかった。
接客、配膳をする店員さんは海外の方が多いが、みなさん笑顔と一生懸命学んだ日本語で、心のこもった、元気な接客。
そして最後のとどめが、この猛ダッシュでのドア開け、お見送り!すばらし過ぎる!
「ありがとう、また来ますね!」と言って、さらなる満足でお店を出る。
【あぶらー亭】
杉並区下高井戸1-22-9 桜上水徒歩4分
03-3302-2266
11:00-28:00
※料金、営業時間等、最新情報はお店にご確認ください。
※「うまログ!」は、木村進の食べ歩きのブログサイトです。
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