【神田やぶ】その名をはせる蕎麦の名店で「鴨せいろう」「天ぷらそば」いただきました!

お昼過ぎの神田淡路町

おっ、やぶそばだ!

ここが有名な「神田のやぶそば」か!

明治13年(1880年)創業「かんだ やぶそば」

木々に囲まれた店舗は、まさに都心のど真ん中に「竹やぶ」出現。

「やぶ」の屋号は、明治の創業時、お店の回りに「竹やぶ」が多かったことが由来らしい。

今お店をおおっている木々は、よく手入れされて「やぶ」ではないが、

創業当時の「竹やぶ」をイメージしているのだろう。

よし、次の仕事までちょっと時間がある。

ちょっと小腹も空いてきた。

神田のやぶで、軽く「せいろう」でもいただいてみよう!

店内

入店すると、すぐに仲居さんがお出迎え。

いや、おそば屋さんだから「花番さん」のお出迎えか。

テーブル席と、小あがりのどちらがいいかを聞かれる。

「神田やぶ」を満喫するため、小あがりを選択。

花番さんの案内で、小あがり席に向かう。

ふと目を横に向けると、東京二八蕎麦

そして藪睦会

名店のおそばへのテンションがさらに高まっていく。

そして、小上がり席に着く。

お靴はそのままでと言われたので、

脱いだ靴をそのままにしてあがり、あぐらをかいて座る。

ちょっといい気分で、周りを見る。

天井の高い店内は、開放感。

名店の貫禄感じる、落ち着きある雰囲気だ。

そして耳に届くのは、花番さんの、

いらっしゃい~♪

 いらっしゃい~♪

  いらっしゃい~♪

とちょっと小節をきかせ、語尾をのばした「いらっしゃい~」が店内にこだまする。

メニュー

私は、それをBGMに、テーブルにあるお品書きを開く。

おっ「酒菜」か。

やきのりかまぼこわさびいも

鴨ロースそばずし刺身湯葉

となりのページを見ると、小田巻蒸し天たね

おっ、天たね

芝海老を高温の濃口胡麻油でかき揚げに、か。

うわー、考えただけでもうまそう!

こんなメニューを見ていたら一杯やりたくなってしまう。

だめだめ、まだ仕事中だ。

一杯やりたい気分をおさえ、ページをめくると、お蕎麦のページ。

せいろうそばかけそば月見そば

玉子とじそば釜揚げうどんに、おかめそば

う~ん、全部いただきたくなってしまう。

そしてとなりのページを見ると、

なめこそば山かけそばそばとろ天ぷらそば

そして、鴨南蛮そば鴨せいろう穴子南蛮そば

おっ、鴨せいろう

ちょっと値ははるが、ここは全国に名をはせる「神田やぶ」だ。

そんな名店の「おそば」に加え「鴨」までいただける機会はめったにない。

さらにここは大江戸、神田。

宵越しの金は持たねぇ、江戸っ子気分でいこう。

「見栄っ張り」と「やせ我慢」が江戸っ子の美学。

ケチケチしてたら野暮ってもの(?)。

よし、注文は「鴨せいろう」でいこう!

花番さんに声をかけ、「鴨せいろう」を注文する。

注文を受けた花番さんは、厨房にオーダーを伝える。

これもまた、小節をきかせて、語尾ををのばして、

鴨せいろう~、いちぃ~♪

神田やぶならではか、この語尾をのばすリズムが心地よくなってくる。

そして、お茶をいただき、庭を見ながら「お宝」を待つ。

そして壁に目をやると、木鉢会

神田やぶの他に、日本橋室町砂場や、麻布十番更科堀井など錚錚たる名店がならぶ。

まさに東京の蕎麦の名店、オールスターズという感じだ。

出汁のきいた辛めの汁、のど越し抜群のそば!この上ない味わいの鴨!これが名店の「鴨せいろう」!

そして10分ちょっとで、お待たせしましたー!

おおー、これが神田やぶの「鴨せいろう」か!

黒光りするに浮かぶ、しゅっとしたねぎ

そして平たく、ゆるやかに盛られたおそば

思わず、大づかみして、ワシワシしそうになる衝動を覚える。

いやいや、ここはいつもの二郎系ではない。

ここは名門、神田やぶ、お上品にいただこう。

おはしの先で、おそばをそっとつかむ。

おー、キレイなおそば

これを鴨汁に半分つけて、すすっと!

おー、昆布鰹の出汁がきいた、辛めコクのある汁!

そして、のど越し抜群のおそば!

そこに鴨の脂がこの上ない味わいと厚みを加え、

かすかに香る柚子が爽やかなアクセント!

う~ん、さすが名店!すばらしい!

たまらず、立て続けに「つけて」「すする」を繰り返す。

よし、もいただこう!

おはしを汁の中にもぐらせ、鴨肉を「表舞台」に連れ出す。

おー!これが名店、神田やぶの「鴨」か。

鴨の大きさでごまかすお店もあるが、さすが名店。

大き過ぎず、小さ過ぎず。上品なサイズと厚みだ。ぱくり!

うわぁ、滋味深く鴨の旨みたっぷり!

雑味のない、一級品の味わい!

噛めば噛むほどに、それがよくわかる。

辛めの汁にも負けず、しっかりとそれをアピールしてくる。

いい鴨だ。さすが、神田やぶ!

おっ「鴨」といったら「ねぎ」だ!

すぐにねぎもいただく。ぱくり。

おっ、辛めの汁を吸いながらも、ねぎの甘みをちゃんと残している。

ほどよいシャッキリ感もあって、メチャいい感じ!

しかし「鴨ねぎ」とは言ったものだが、最初に言った人は天才かもしれない。

ねぎは、ほんとによく合う。

さらに今日のように、いい鴨いいねぎ、さらにいいそばだと、いつも以上にそれを感じる。

さて、そろそろ薬味を入れてみよう。

七味を軽くふって、

そして、白ねぎをパラっと。

そして、おそばを汁につけて、すすっ、とすすり込む!

おー、ナイスっ!

薬味のアクセントで、うまさの幅がさらに広がっていく!

もうおはしはとまらない。

どんどんいただく!

天たね、天ぷらそばもいただこう!

が、おはしが止まった。

「芝海老を高温の濃口胡麻油でかき揚げに」

やはり、あの「天たね」が脳裏から離れない。

よし、さらにお値段がはってしまうが、天ぷらそばもいただこう!

ここまで来たら、ケチケチしない、江戸っ子気分を貫こう!

再び花番さんに声をかけ、天たねせいろうを注文。

そして、鴨せいろう再開。

再びどんどん、いただく!

そしておいしく完食、一度目のごちそうさまでしたー!

すると、すかさず花番さんが来て、「そば湯です」

絶妙なタイミングでそば湯が出される。

そば湯で鴨汁をいただきながら、天ぷらそばを待つ。

そして、二度目のお待たせしましたー!

早速、いただく!

サイコーの鴨せいろうの後、サイコーの天たね天ぷらそばで〆る!

この上ない幸せを満喫する。

そして、天ぷらそばもアッという間においしく完食!

二度目の、ごちそさまでしたー!

お腹もいっぱい大満足、江戸っ子気分で会計を済せる。

お店を出る時も、花番さんが笑顔でお見送りをしてくれる。

お見送りも小節をきかせた、語尾をのばした、あのリズムが来るのか?

「ありがとうごいましたぁ~♪」か、

それとも「ありがとうこざいぃ~♪」だろうか?

ちょっとわくわくしていると「ありがとう存じます」深くお辞儀。

最後は間のびさせずに、気持ちを込めて、ピシッとお礼ということか。

う~ん、メリハリのあるあいさつ。

これも神田やぶならでは、名店ならではなのかもしれない!

お店の案内

【神田やぶ】

 千代田区神田淡路町2-10

 淡路町・小川町徒歩3分

 03-3251-0287

 11:30-20:30 水曜定休

※料金、営業時間等、最新情報はお店にご確認ください。

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